2019/05/12
「行誡と弁栄展」開催初日の本日。さっそく大勢の方々にお越しを賜りました。ご来場の人数は、およそ300人ほどでした。
それぞれに行誡上人と弁栄上人の遺墨に触れて、さまざまなものを得てお帰りになられたようです。本当に嬉しいことです。
さて、開催2日目の明日は、午後14時からジャーナリストの鵜飼秀徳氏による「廃仏毀釈150年目の~寺院消滅~」という講話を賜ります。
僧侶になってからというもの、「神社とお寺って違うの?」「お坊さんってお肉食べていいの?」「お寺って何のためにあるの?」等という質問を何度も受けてきました。
きっと他のお坊さんたちも同じ質問をされていることだと思います。
これらの質問にお答えするのは簡単です。しかし、その内容の奥にある現代のお寺や僧侶のあり方を丁寧に考えるためには、近代日本において宗教のあり方を大きく揺るがした「神仏分離令」や「国家神道の誕生」等の歴史をひも解いてく必要があるように思います。
そして、何よりも現状の日本のお寺のあり方や、将来求められる(将来も存続する)お寺を考えるには、やはり「廃仏毀釈」後も現代のお寺が今の形で残ることになった理由、もしくは「廃仏毀釈」によって消滅してしまった寺院のあり方を知ることが大切であろうと思います。
明日の鵜飼氏の講演では、行誡上人と弁栄上人が活躍された時代に「廃仏毀釈」が行われた背景やその内容、そして、それがもたらす影響を学ばせていただきます。
「廃仏毀釈」は決して遠い昔のことで、現代に関係ないわけではありません。過去から、現代に求められるお寺や僧侶のあり方を教えてもらう大切な機会にもなります。
行誡上人や弁栄上人が、「廃仏毀釈」のなかで感じたことや、願ったことを考えるにも、きっと良い時間になろうと思います。
大勢の方のお越しをお待ちしています。